あんこ と おはぎ

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すっからかん

【自己破産について】

久し振りの更新となりました。
暑かったり、寒かったり、あちらこちらで災害が起こってしまい沢山の犠牲になった方々達に心からご冥福をお祈り致します。


今日は、自己破産について書こうと思います。


自己破産は、基本的に原則として一生に一度しか出来ない。という取り決めになっているらしく、2回以上の自己破産手続きが認められることは稀です。


自己破産手続きをすると当然のことながらブラックリストにも載りますし、クレジットカードや、正規ルートでの借金も勿論出来なくなりますし、身近な所で言えば携帯電話の新規契約や、機種変更の際の割賦手続きも審査が通らなくなるので一括で購入する以外に方法がなくなります。
なので、今現在何処かしらの携帯会社と契約して携帯電話を、所持している方はその会社との、契約を解除したり絶対にしない方が身の為です。
格安SIMなどの格安スマホ会社も現在では多数進出しており、確かにとてもお得な値段で使う事が出来ますが、自己破産後には確実に契約できなくなる上に、そのような格安SIMは支払い方法が全ての会社でほぼクレジットカードのみとなっているので、そもそもの契約ができないどころか、万が一にも契約まで漕ぎ着けても本人名義のクレジットカードが一枚もなければ利用する事すら出来ないただのガラクタになります。(デビットカードのような形式のクレジットカードは殆どの格安SIMの会社で支払い方法に選べないようになっています)


後、自己破産をした後に困るのは、賃貸物件を契約する際の保証会社の審査に通らなくなる事です。
ブラックリストに載った情報は信用者情報局という場所で5年間保管され、その後に情報自体が破棄されるものの、クレジットカード会社や、携帯などの通信会社、不動産などの会社などどれも信用者情報のブラックリストに掲載された人のデータは危険人物としてほぼ永遠に近い形で各社で活用され独自の審査基準を設けて契約の際に審査にかけるので、今住んでいる場所から引っ越して新しい場所で契約をする際に何処の不動産会社とも契約できずに済む場所が確保できない。
なんてことも考えられます。


なので、安易にあちらこちらで借金をしまくったり、通販でかいものをしても後に買った商品の支払いを怠ったりし、支払い能力が無くなった際に自己破産を安易に考えるのは大変危険です。


また、自己破産手続きの際に確実に最低手続きをする料金として五万円を支払わなければ、自己破産の申し立てが出来ない仕組みになっています。
お金が無くて今までの分も支払うことができないから自己破産するのに、その手続きにも、そこそこのお金がしかも一括で必要になって来ます。


また、自己破産をすると決めてから申し立てをするまでの直近2ヶ月分の家計簿のようなザックリとした自分の収入と何にいくら使ったのかを明記した書類の提出。
自分が所持している銀行の通帳のコピー
3ヶ月以内の住民票や、生活保護を受けている人であれば受給者証書類なども提出する必要があります。


その上で、何をどのような理由で借金をし、もし、借金なのであればそのお金を利用した細かい内訳や、何故そのお金を使わなければななかったのか、商品であれば何故その商品を買わなければいけなかったのか。。などの理由も弁護士さんにお伝えして、あくまでも「詐欺性」のない借金であった事や、返すつもりやあてもなく闇雲に商品を購入したり、借金を重ねてはいなかった、あくまでも支払う意思はあったという事を証明しなければ自己破産は成立しません。


私が行った自己破産では、地域にもよると思いますが、裁判官からの質問として「今後、このようなことの起こらないようにどのような生活の立て直しを図るおつもりですか」という質問がなされました。
この質問に関しては弁護士さんも全くの想定外の質問だったようで、弁護士さんが事前に教えてくださった質問の例としては、借金としてあげた物の内容の「なぜその時そのお金が必要だったのか」について深く掘り下げて聞かれる場合がある。
という例がどうやら一般的な裁判所では多いようです。
たまたま、私の住んでいる地域の裁判所や裁判官の方は自己破産前の事ではなく、今後同じ事を繰り返さないようにどのような心構えをしているか を確かめることによって、自己破産を申し立てている本人が自己破産をどのように捉えているのかを判断していたように思います。
東京都心部だと、自己破産者の人数が多く、ベルトコンベアーの工場のような、流れ作業的な裁判になる事が多いらしいので、お住いの地域によってスタイルは様々だと思います。


勿論、自己破産後は何かしらローンを組まなければ購入出来ないもの(スマホ・車・土地や、家)などは自分名義では一切持てなくなる事を覚悟の上で申請をする事。


お金が無くて払えないからこそ申し立てをするけれど、申し立てをするにも最低五万円は裁判所に支払わないと申し立てがそのものができない事。
そして、その申し立てをする際には弁護士さんなどのプロにお願いしなければならないので、その費用もかかる事。
など、自分では予想していなかった場所にもお金が割とかかる事をあらかじめ想定することと、その後の自分の身の振り方(引っ越す・引っ越さないや、スマホや携帯などの購入や機種変更など)も計画的に考えた上で行わないと、その後の人生が自分の予想とは大幅に変わってしまうことも多いにあり得る事柄だという事を決して忘れないように、それでもどこをどうしても今後支払っていく事が出来ないであろう負債を抱えてしまい、身動きが取れなくなってしまったり、自殺しか考えられなくなってしまったりする前には手続きをする事をお勧め致します。


誰しも、借金をして気持ちのいい人は居ません。
その借金が自分の身の丈に合っているのか、本当に返せる見込みはあるのか?
今就いている仕事は継続してしていける仕事なのか。
そういった本当に人として基本的な事がすっぽ抜けてしまうと、無謀な買い物や無謀な借金を繰り返してしまうことになります。
そもそも、借金をする時点で無謀な状況ではありますが、本人からすると「後で仕事した分のお給料から支払える」という甘い考えから、借金をしてしまうのだと思います。
確かに働いたらその分のお給料は入ってはきますが、借金を返せば終わりでは無く、支出として「日常を過ごしていくための予算」が多かれ少なかれ必ず必要になってきますし、自分の予想外の出費も意外とひと月の中にチョコチョコ発生するものです。
借りた分の金額や、ライフラインの支払いや家賃などの基本的な支出を全て支払った上で残ったものがご自身の自由に使える予算となるのです。
結局のところそこを後回しにしていると、生活していく上で相当なしっぺ返しを自分で自分に喰らう事になるわけです。
そのことによって住居を失ったり、はたまた、ガスや電気や水道が止まって、壁と屋根はあるけど、家としては機能して居ない場所で生活を送らなければならなくなるでしょう。


そのようなことの無いように、どんな事も塵も積もれば山となる山となる。
精神を忘れずに過ごしていき、自己破産という手続きに一生縁のない人生を送っていきたいものです。