【馬鹿にすること】
昨日私個人の子育てに関する感じたことを投稿させていただきましたが、あの内容に補足的なことを今日は書こうと思います。
よく、お子さんそのものを謙遜のつもりで他人の前で
「ウチの子馬鹿だからさー」とおっしゃるお母さんやお父さんを見かけます。
大人の世界では「ああ、謙遜してるな」と分かっても、子供にとってみれば、大問題です。
特にまだ幼稚園や小学校に入っていない子供にとっては親の言うことが全ての世界なので、母親や、父親の言うことは全部正しいことだと認識されてしまいます。
本当はそんな風に思ってないけど、なんとなく謙遜で、、、とかで言うにしても本人を目の前にしては言わないほうがいいと私は感じます。
で、子供本人に対しての謙遜も大切ですが、
それよりも割と日本人に多い「配偶者を馬鹿にする発言」が私は問題のように感じます。
配偶者を馬鹿にする場合は大体は目の前に配偶者がいない時に「あの人馬鹿だからさー」とかもしくは自分で自分のことを「私馬鹿だからさー」とか子供の前で「お父さんほんと馬鹿だよねー」なんて割と普通に皆んなおしゃべりの中の一部として話していることが多いです。
「旦那不器用で仕事しか能が無い馬鹿だからさー家事とか全然手伝ってくれないのー」
なんて会話、私は子持ちの友達から何度も聴いてます。
もしくは「私馬鹿だからさー、スマホとか使いこなせなくてほんとダメだからさー」
とか。。。
どちらの発言も本気で配偶者や、自分を馬鹿だと思って発言しているわけではないのは大人であればわかります。
(たまに本気で馬鹿にしてる奥さんor旦那さんもいるけど)
でも、子供は割と言葉そのままを飲み込んでインプットしてしまうので、旦那さんが奥さんを謙遜で馬鹿にしたりしていると、そのうち「本気で」子供達も自分の母親を馬鹿にしだします。
もちろん、その逆も然りで、奥さんが旦那さんを馬鹿にした発言を子供の前ですれば子供達も自分の父親を本気で馬鹿にしだします。
これは、本当に、友人のお子さん達を見ていると、発言している本人達は全く気付いていませんが、お子さん達の態度にハッキリと現れます。
「まだ小さくて言葉の意味なんかわからないから」なんて言う人もいますが、侮るなかれ、小さな子供ほど、言葉の意味はわからなくても、意味以上のニュアンスを読み取る能力はものすごいものがあります。
私には何人か子供のいるお友達がいます。
そのお子さんたちが、大体みんな0歳の時から知っている子供達が殆んどです。
中には生後3日に抱っこさせてもらって、今年もう中学三年生!なんて子もいます。
両親揃ってても、父親が母親を馬鹿にしたり、子供に対してキチンと愛情表現をしていない家庭の子は、情緒が不安定になってしまって、少し心配な子も居ますし、シングルマザーでとても大変そうだけど、お母さんが頑張ってる中でもちゃんと愛情表現をしている家庭の子は彼らの中で紆余曲折ありながらも真っ直ぐに育ってきているようにあくまでも私からは見受けられます。
自分で自分を馬鹿にしている発言をしている友人のお子さんはたまに本気で自分のお母さんを馬鹿にして、友人はそれを本気で怒っています。
でも、原因を作っているのは彼女自身である事に気付いていないので、永遠にその問題は起こり続けています。
確かに学歴がないのかもしれないし、不器用な生き方をしている人なのかもしれませんが、彼女なりに家族が満足してくれるよう、献立を考え、栄養面でも偏らず、かつ満腹になるようにお料理をしたりしながらも、共働きでとても頑張っている友人です。
そんな彼女の何処に馬鹿にする要素があるのでしょう?
私には無いと思うのです。
とても立派にお母さん業をし、妻の役目を果たし、そして仕事までしているのです。
何を馬鹿にする必要があるのでしょう?
でも、彼女は自分で自分を馬鹿にし、旦那さんも彼女を馬鹿にする発言をしょっちゅうしています。
そんな両親に育てられている子供達は当然のことのように自分の母親を馬鹿にしています。
私はそれはとても残念に思います。
せっかく、家族として存在出来たのだから、気が合う合わないは別としてもまだ、小学生に上がるか上がらないかの子供達が自分の母親を馬鹿にするなんて。。。
その積み重ねは段々と親子の間の関係性を捻れさせてしまうように思えてならないのです。
人間は馬鹿にしている人の意見を素直に聞くことができない生き物です。
思春期を迎えた子供達が自分が馬鹿にしている母親から意見されて言うことを聞くでしょうか?
大人になって、母親や父親に感謝の気持ちを持てるでしょうか?
私は何かしらの拍子に持てる機会があったとしても、そういう機会がない限り自動的に感謝できることは、彼らが馬鹿にしている限りないと思います。
そして、親達は口を揃えて
「そんな子に育てた覚えはない」
といいます。
でも、実際は、、、
親御さん達がそういう風に育ってしまう原因の種を蒔いてしまっているのです。
もちろん種なので、どうやって伸びていくのかはお子さんの性格や、周りの環境や、お友達なんかにも影響を受けるとは思います。
それでも、生まれて初めて影響を受ける相手はやっぱり親なのです。
だから、せめて、種まきの際にできるだけ、適度な水と肥料をあげて、スクスクと育っていってくれるように土壌を作るのが親の役目ではないでしょうか?
水や肥料が多すぎても根腐れして枯れてしまいますし、あげなさすぎても枯れてしまいます。
生まれつき丈夫な子もいれば、繊細で弱りやすい子も居ます。
何も「俺は偉いんだ!」「お母さんは素晴らしいんだ!」と宣言して欲しいわけでも威張って欲しいわけでもなく、ただ、誰かを馬鹿にすると子供も馬鹿にしてしまうよ。という事を頭の片隅に置いてできれば子育てを進めて欲しいなと、子供を育てたことはありませんが、見守らせてもらえている立場から見える景色で話してみました。
私の将来の楽しみはお友達のお子さんたちが大きくなって、20歳を超えた頃に美味しいお酒を飲みに連れていくことです(笑)
そんな素敵なことを夢見ながら、大切な友人達の大切な子供達が心も身体も健康な大人になってくれることを願っています。