仲良く身を寄せ合いながら一緒に育った姉妹の私達。
それぞれの人生を歩んで、今は離れた場所で自らの人生を進めている。
幼い頃母に言われて繋ぐ癖のついた貴方の小さな、でも力強く握りかえしてくれる掌の温もり。
親には分からない姉妹語で話した事もあったね。
今では「小さい妹」だった貴方は立派な母親になって、自分で産んだ娘達「姉妹」の親として生きている。
彼女達もまた、彼等なりの「姉妹語」を話すのかな。
伝声管を通して話すかの如く、それは誰にも理解できない言葉で、不思議でとても楽しかった幼いあの頃。
今はそれぞれの場所で離れて暮らしているけれど、いつかまた、姉妹語で会話できる日が来るのかな。
そんな日を楽しみにしながら「姉」として私は今日も伝声官から「妹」である君にエールをこっそり送っているよ。